一般葬儀と家族葬は何が違う

お葬式をその規模やスタイルから、たとえば一般葬儀と家族葬を全くの別物的にとらえる傾向が見られます。これはあくまでもわかりやすい区別方法であり、お葬式という一連の流れでとらえた場合、必ずしも双方が全く異なる儀式とは言えません。むしろ一般葬儀の中のひとつに、小規模な家族葬が含まれていると理解しておいた方が、どちらを選択するのかを家族間で協議するに際しても、無用な誤解を回避できます。

昨今家族葬が選ばれる理由として、費用負担軽減のメリットが真っ先に思い浮かびますが、それ以上にお葬式という儀式そのものが、実際には臨機応変なオーダーメードの宗教的イベントです。葬儀業者が故人の家族の意向に基づき、規模にマッチする式場を確保し、飾りつけなどの階上準備を行い、一連の流れを現場の司会者と担当者が逐一指示してくれる儀式、それがお葬式です。

あくまでも家族の意向が最優先であり、葬儀業者はそれらに従って環境を整え、スムーズな進行を後押ししてくれるサポーター的存在です。家族葬であれば最終的にどこまでの人にお声がけするのかの決定と、実際に連絡するのは家族です。その他精進ぶるまいなど、参列者にふるまう料理の内容なども、葬儀業者は選択肢を提示してくれるところまでで、最終決定は家族の役割です。また小規模なお葬式だからと、一般葬儀と比較して家族葬の儀式としての一連の流れの中、簡素化あるいは省略されることはありません。たとえば一般焼香に時間を要さない、参列者代表による弔事、司会者による読経中の弔電の読み上げ、喪主のあいさつなども、家族葬では省略されるケースが見られる結果、儀式全体が短縮され、それだけゆったりと故人とお別れできるのも特徴です。

ご近所の方々や故人の知人友人、あるいは仕事関係者が参列しないので、結果として式場が小規模で済み、一連の流れに要する時間も短縮できるお葬式、それが家族葬というスタイルです。これらをメリットと捉えられるご家族の増加から、一般葬儀と区別して捉えられているとすれば、単なるお葬式のスタイルの違いである点も理解できるでしょう。